マシニングセンタのプログラミング基礎講座シリーズの第二回です!
前回はプログラムを学ぶための前提知識をご紹介しました。(前回記事は↓リンク)
今回はいよいよプログラムの紹介に入っていきます。
本記事で、主にプログラムの構成と、どのようなコードによってプログラムが構成されているかが分かるようになるかと思います。
マシニングセンタプログラムの構成
まずはプログラムがどのようなものかイメージが湧くように、例としてプログラムを一部抜粋してご紹介します。
こちらがNC旋盤の実際のプログラムです。
汎用フライス盤で、何の工具を使い、どのくらいの回転数、送りで加工するかを考えながら加工するのと同じように、マシニングセンタではそういった刃物の情報や切削条件などがすべて下例のようなプログラムに盛り込まれています。
よく使う用語として、プログラムの行のことを”ブロック”といいます。1行で1ブロックです。
1ブロックは、同時に読み込まれるという特徴があります。
プログラム機能の紹介
全ては紹介しきれませんが、イメージがわきやすいようにまずはプログラム機能の一部を紹介します。
- 工具を選ぶ→ T機能(工具機能)
- 回転数を決める→ S機能(主軸機能)
- 主軸を回す・止める→M機能(補助機能)
- 切削送り・早送り→ G機能(準備機能)
- 送り量を決める→ F機能(送り機能)
上記は一例ですが、こういった機能を組み合わせて1行のブロックを構成し、さらにそれらのブロックを組み合わせることでプログラムを作成します!
それでは早速プログラムの内容を解説してきます。上記の5種類の機能がメインですが、まずはその前段階に入力する「O」と「N」についてご紹介します。
「O」プログラム番号
組んだプログラムは、当然ですが機械の中に保存しておくことが可能です。
その際に呼び出しやすくするため、「O」に続く4ケタ以内の数字をつけます。
指令方法:O****(コメント文)
Oナンバーの後に、例えば「O1(PARTS NO-135)」のようにコメント文をつけておくとプログラムを整理する際に便利ですのでおすすめです! カッコで囲った文字列はプログラムとして認識されませんので、メモとして活用できます。
「N」シーケンス番号
プログラム中の目的の工程がどこにあるかを探しやすくするためにつけるのが「N」シーケンス番号です。
指令方法:N****
例えば、端面荒加工プログラムのはじめにN1、外径荒加工のプログラムのはじめにN2、穴あけ加工のはじめにN3・・・
といった具合に各工程の頭につけ、例えば穴あけ加工がどこからか・・・などを探しやすくすることができます。
とはいえ指令しなくていけないものではないので、必要を感じたときに使えばOKです。
私も普段はあまり使っていませんが、プログラムを途中から開始する際などにN番号でサーチできるため、便利な機能です。
次回は工具機能、Tコードを解説!
今回はプログラムの全体像と、「O」「N」のコードについて解説しました。
次回はTコードをはじめとした、実際に機械を動かすプログラムを学んでいきます!
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