キー溝が旋盤で切れる!ブローチング工具をはじめとしたホーンの工具

キー溝が旋盤で切れる!?ホーンの工具が便利すぎる!!

突然ですが、こちらの加工、全てNC旋盤でできることをご存知でしょうか?

NC旋盤でこうやって加工する!

この加工は「ブローチング」と呼ばれます。

NC旋盤の主軸を停止、割り出した上で突き加工を繰り返し、削っていく方法です。

私も勤務先で使っている方法ですが、ワイヤーでは加工できない止まりのキー溝加工も行えるため、大変重宝しています(^^

こんな工具を使います!

HORN社のブローチング工具
内部給油の吐出口が刃先に近く、確実な給油が可能

使われるのは画像のような工具です。

ドイツ・HORN(ホーン)社製の工具で、多様な形状を加工できるものが揃っています。

上画像の通り、給油性能やブレーカー形状にこだわって作られており、他メーカーのものよりおすすめです。(HORN正規総代理店 IZUSHI社による詳しい説明・他社比較動画はこちら

加工できる大きさも数多く揃っていますので、詳細が気になる方はブローチングカタログをご覧ください!

ブローチング工具のラインナップ

ギヤの歯切り加工にも対応

HORN社製ブローチング工具は、キー溝だけにとどまらず、六角穴、四角穴、トルクスなど、様々な形状に対応しています。

なんとギヤの歯切り加工も可能というので驚きですね!

加工できる形状の大きさも、小さいものから大きいものまで揃っています。

大きいものから小さいものまで、多様なサイズをラインナップ

加工のポイント

切り粉の逃げ道を確保する

加工の際は、切り粉のつまりを防ぐために逃がしが必要になります。キー溝の場合は、逃がし溝や逃がしスペースの他に、逃げ穴を開けて逃がしてもOKです。

プログラムは意外と簡単!

次に問題となるのがプログラムですよね。

特に普段対話で組んでいる方は、組めるかどうか不安かと思います。

ですが普段使う内径荒加工と動きは同じですので、内径荒加工のプログラムに主軸割り出しと、送り速度の分速指令のコードを追加するだけで簡単に組むことができます。

組み方は制御装置によって違いますので、メーカーに聞いてみればすぐに解決できるはずです。

HORN社の工具は溝入れもスゴイ!!

HORN社は日本ではあまり知られていませんが、海外では溝入れに特化した高剛性工具のメーカーとして広く知られています。

その溝入れ工具のラインナップは本当に多様で、国内メーカーでは見つからないような形状のものも数多く揃っています。

その中でも、私が全国の町工場におすすめしたいとても便利な工具がありましたのでご紹介します。

内径多機能溝入れ工具 ミニ・シリーズ

その工具が、こちらの内径多機能溝入れ工具「ミニ」シリーズです。

大変剛性が高く、加工内容にもよりますが突き出し長さ7L/Dまで安定的に加工できます

一本の工具でこれだけの加工ができる

ミニで可能な加工

この工具の特徴は、1本で様々な加工ができることです。

HORN社のものに限らず超硬製シャンクの工具は高価ですが、これでしたら1本買うだけで何役もこなしてくれます。

例えば内径ねじ切り加工が必要になった際、穴径が小さすぎて手持ちの内径ねじ切りバイトでは入らなかったという経験はありませんか?

この工具を内径溝入れ用で1本持っていれば、チップを付け替えるだけで、小径の内径ねじ切り加工も行うことができます。

内径ねじ切り加工における、ブレーカー有無の比較動画

ミニ・シリーズのねじ切りチップにはブレーカーつきのものがラインナップされています。
動画のとおり切り粉の分断性能が高く、止まりの内径ねじ切りを加工する際も切り粉の詰まりに悩まされることがありません。

かなりの深溝に対応できる

このチップは最小加工径φ16.5、最大溝深さ6.5。かなりの深溝に対応可能でありながら、6面拘束で高剛性を実現している
深溝加工の様子
これほどの突き出し長さでも安定して加工できる(動画 0:49〜)

チップのラインナップも大変充実しており、動画のようなかなり深めの溝にも対応可能です。

YouTube動画を見ると、かなりの突き出し長さでも安定して加工できていることがわかりますね。

私の経験で、小径の深い位置にある深溝(入り口φ14、溝位置Z-55、溝深さ4mm)を加工しなければならなかった際に、工具がなく困ったことがあります。その際は数個だったので手研ぎバイトを一生懸命研いで作ってしのぎましたが、多数個でしたらご紹介したような工具が必要です。

その際に調べましたが、この最小加工径と溝深さ、突き出し長さの工具は国内メーカーではまず見つかりません。

それでもHORN社のカタログには当然のように掲載されていました。

溝入れで困ったら、まずはHORN社のカタログを見てみることをおすすめします。

工具の詳細はスーパミニ・ミニ カタログからどうぞ!

現在、HORN社ではノーリスクで工具をテスト加工できる「有償サンプル」というサービスを行っています。

サービス内容としては、申し込んだ工具のテスト結果が良ければそのまま通常購入として支払いが発生し、テスト加工がうまくいかなければ一切料金は発生しない(工具返品、データシートの送付が必須)というものです。

うまく加工できる確証が持てなくても、このサービスを使えば安心して工具を試せますね(^^

HORN社の工具は他にも色々あります!

HORN社の工具は、ブローチングを含め、溝入れに関してはできないことがないと言っても良いくらいラインナップが豊富です。

φ0.2の穴ぐりが可能なボーリングバーや、Y軸突切り、Tスロットカッターまで、高剛性なものが揃っています。カタログをみているだけで面白いので、ぜひ一度覗いてみてください(^^

工具選定の電話サポートも!

「カタログだけで工具を注文するのは不安。電話で確認しておきたい!」という方も多いと思います。私もそのタイプです。

HORN社でも、国内工具メーカーと同様に電話で技術相談を受け付けています!

こちらの電話番号から、IZUSHI 刈谷テクニカルセンターにご相談ください。

→HORN工具に関する技術相談窓口(IZUSHI 刈谷テクニカルセンター)TEL:0566-62-8075