NC旋盤は、どんな手順で加工を行っていくのか、今回は大まかな流れを解説していきます。
図面の確認
まずは図面でどのような順番で加工を行っていくかを考えます。
左側から加工するか右側から加工するか、1工程目、2工程目はそれぞれどこを掴むか。
それだけでなく、治具・爪の製作は必要か、ストロークは足りるか、工具は揃っているか等、段取りを始める前に確認しておくことは多いです。
これらを確認した上で段取り作業に入っていきます。
材料の確認
段取りだけ行ったけど材料がまだ入荷してなかった・・・というミスがたまにあります。
材料を手元に用意し、測定して材料に間違いがないか確認しましょう。
爪の取り付け
つかめる爪をチャックに取り付けます。
もし適した生爪がない場合は生爪を削って新しく成形しなければなりません。
爪の成形方法はこちらの記事を参照してください。
ですが多くの場合はすでに成形してある生爪を使います。
爪を取り付ける際は、必ずセレーションをしっかりと掃除し、取り付け位置のズレに注意します。
そして爪を固定するボルトの締め忘れがないか必ずチェックしましょう。
最悪の場合チャックの回転中に爪が飛んでいって大事故になります((((;゚Д゚))))
工具の取り付け
工具をセットします。
例えば溝入れ加工をするなら溝入れバイト、穴あけ加工をするならドリルなど、必要に応じた工具をセットし、刃先をタッチセッタにあてて、工具の長さ情報を機械に教えてやります。
ノーズR補正もここで入力します。これは忘れやすいので注意・・・!
爪で材料をつかむ
材料を掴む際は、油圧を適正に設定して行います。
切粉の掃除は念入りに行いましょう!これで製品をオシャカにしたり爪を傷つけたりするのは初心者あるあるです。
黒皮を掴む場合、硬爪なら問題ありませんが、生爪の場合は爪が傷んだらいけませんのでアルミや銅製のシムを噛ませて爪を保護してやると良いです。
原点設定
原点を設定してやります。
原点設定の方法はこちらで解説しています!
プログラム作成
プログラムを作ります。
NC旋盤の場合、基本は対話でのプログラム作成になります。
プログラムのチェック
ここが大切なところ。
私の場合プログラムのシミュレーションを見て、図面の数字を一つずつチェックしていっています。
この作業をするかしないかでミス率が段違いです。
アプローチ点を確認しつつ、加工を行う
いよいよ加工を行っていきます。
このときに一番注意しなければならないのは機械をぶつけてしまうこと。
アプローチ点に近づくまでゆーーっくり送ってやり、ぶつからないかどうか確認しながら加工を行っていきましょう。
まとめ
NC旋盤を始めたばかりの頃は何から取り掛かればよいかわからなくなる場合もあると思います。
ですが基本はNC旋盤の加工手順はこの繰り返し。 繰り返していれば体が覚えていきます。
この加工手順を身につけるために練習あるのみです!
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