
ノギスの目盛り、正しく読めていますか?
「なんとなく測っているけど自信がない」「現場で素早く測定できるようになりたい」そんな方に向けて、ノギスの読み方を基礎から練習できる記事を用意しました。
この記事では、バーニヤ目盛の仕組みや読み取りのコツを丁寧に解説し、すぐに実践できる【練習問題】をご用意。測定誤差を防ぐためのポイントも、図解と共にわかりやすく説明しています。
検定対策や作業の精度向上に。「0.1mmの違いが命取り」になる現場で役立つ、読み取り力をこの機会に鍛えましょう!

ノギスの読み方の基本|練習問題を解く前に
読み取りの流れは「本尺目盛 → バーニヤ目盛」
ノギスの読み取りは、「本尺目盛(固定目盛)」と「バーニヤ目盛(副尺)」の2つを組み合わせて行います。
シンプルに言えば、「まず本尺を読んで、その後バーニヤで細かい単位を読み足す」ことで、精密な測定値を得るという仕組みです。
たとえば、下記のようなノギスがあったとします。
- 本尺目盛の最小単位:1mm
- バーニヤ目盛:20等分(=1目盛あたり0.05mm)
このようなノギスでは、以下の手順で測定値を読み取ります。

読み方のステップ
- 本尺目盛の「0目」がどこを超えているかを見る → たとえば 上の例では73mm を少し超えているため、「73mm」が基準となります。
- バーニヤ目盛の中で、本尺目盛とピッタリ線が合っている目盛を探す → 上の例では「2」が合っているため、「 0.20mm」となります。
- 測定値は「本尺 + バーニヤの読み」 → この場合は「73.20mm」が測定値です。
このように、バーニヤの目盛が本尺とピッタリ重なる場所を探すことがポイントです。
上例のように0.05mm単位のバーニヤであれば、2番目が一致していれば「0.1mm」、5番目なら「0.25mm」となり、0.05mm単位での細かい測定が可能になります。
また、ノギスには0.1mm単位や0.02mm単位のモデルも存在しますが、読み方の考え方は同様です。
読み取り単位と精度のコツ|0.05mm単位の見極め方
ノギスを使いこなすためには、「視差を避ける」「0.05mm単位の目盛を読み慣れる」ことが非常に重要です。
✅ 視差に注意!
目線が斜めからになると、本尺とバーニヤの位置がずれて見え、誤読の原因になります。
測定時は、常に目線を真上からまっすぐにして読み取るよう意識しましょう。
✅ 0.05mmの精度感を体感する
バーニヤ目盛の1目盛は「0.05mm」。
これはコピー用紙の厚みよりもわずかに厚い程度の非常に小さな単位です。
「わずかに線が揃っているかどうか」を見極めるのは、練習と経験がものを言います。
次のセクションからは、実際にあなたがノギスを読み取る「練習問題」にチャレンジしてもらいます。
まずは今の内容をイメージしながら、目盛の読み方に慣れていきましょう。
練習問題|あなたは正しく読める?
ここからは、実際にノギスの目盛を読み取る練習問題にチャレンジしてみましょう!
本尺目盛 → バーニヤ目盛の順に読み取り、最終的な測定値を導き出します。
それぞれの問題のあとに解説を用意していますので、まずは自分の力で読み取ってみてください。
練習問題①②

解答①
- 本尺目盛: 73mm
- バーニヤ目盛: 0.65mm
→ 測定値は 73.65mm
ポイント: 慣れないうちは本尺目盛とバーニヤ目盛を分けて考え、最後に足し合わせましょう。
解答②
- 本尺目盛: 23mm
- バーニヤ目盛: 0.12mm
→ 測定値は 23.12mm
ポイント: バーニヤ目盛の数字から、1目盛りが何mmか判断しましょう。本問では一目盛り0.02mmです。
練習問題③④

解答③
- 本尺目盛: 36mm
- バーニヤ目盛: 0.48mm
→ 測定値は 36.48mm
解答④
- 本尺目盛: 22mm
- バーニヤ目盛: 0.45mm
→ 測定値は 22.45mm
練習問題⑤⑥

解答⑤
- 本尺目盛: 51.5mm
- バーニヤ目盛: 0.26mm
→ 測定値は 51.76mm
ポイント: 本文の本尺目盛りは0.5mm刻みです。
解答⑥
- 本尺目盛: 17mm
- バーニヤ目盛: 0.75mm
→ 測定値は 17.75mm
まとめ|問題を解くことで精度が身につく
ノギスによる測定は、目盛の構造や読み取り方法を理解するだけでなく、繰り返し練習し、目視と感覚に慣れることが重要です。
今回紹介したように、測定の基本は以下の3ステップに集約されます。
- 本尺の目盛を読む(何mmを超えているかを確認)
- バーニヤ目盛で一致する箇所を探す(何番目が揃っているか)
- バーニヤ目盛×最小目盛(例:0.05mm)を加算して合計値を出す
この読み取りのルールを体で覚えるには、繰り返しの練習が最も効果的です。
特に、0.1mm以下の誤差が許されないような場面では、読み取りミス1つで品質や納期に大きな影響が出ることもあります。
実務や技能検定でも、正確な測定技術は必須です。
練習問題で身につけた読み取り感覚を、ぜひ現場でも活かしてください。
この記事が、あなたのノギス読解力向上に役立てば幸いです!
次は実機を使って、あなた自身の手で繰り返し読んでみてください。ミスが減り、測定の自信がついてくるはずです。
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