【機械技術】技術誌に掲載された最新のロボットたちがすごすぎた

日刊工業新聞社の雑誌「機械技術」には最新の加工技術が掲載されています。

今回ご紹介するのは、機械技術12月号に掲載された最新の加工ロボットです。

様々な特徴を持つロボットが掲載されており、とても面白い内容になっています!

OKK ロボットパレット交換システム「CRASYS」

はじめにご紹介するのは、OKKのロボットパレットシステム「CRASYS」です!

マシニングセンタ・ロボット・パレットがパッケージ化された商品

CRASYSは、マシニングセンタ・ロボット・パレットがパッケージ化された商品です。

要するにワーク交換を自動でやってくれるロボットですね。

ワーク自体を交換するのではなくパレットを交換するシステムのため、ワークが変わってもロボットの動作を変える必要がありません。

また、CRASYSのロボットはマシニングセンタと同じNCプログラムで動かすことができ、付加軸感覚で操作することができるのも大きな特徴です。

パレットチェンジャ付きマシニングセンタとの棲み分けは?

MX-330
松浦機械のパレットチェンジャつき5軸、MX-330

ここで気になったのは、パレットチェンジャ付きのマシニングセンタであればそもそもロボットは必要ないというところです。

例えば下の記事で紹介した松浦機械の5軸マシニング。

こういった機械であれば、パレットを交換する機能が搭載されているため、ロボットを配置する必要がありませんね。

CRASYSのメリットは、既存の設備を活用できる点にある

ですがCRASYSにしかないメリットもあります。

それは、CRASYS搭載対象のマシニングセンタを既に持っている場合、ロボットとパレットを追加するだけで自動化を実現できる点です。

比較的手軽に導入できる自動化の選択肢として、一考の価値ありですね!

DMG森のWH-AGVの仕事がもはや人間

こちらの動画をご覧ください。

DMG森精機のロボット「WH-AGV」の動画です。

通常ワーク交換ロボットは加工機とセットになっていますが、なんとこのロボットは加工機から離れ、複数の加工機やワークの置き場をまたがって仕事をすることができます

やっていることはもはや人間と同じ。

加工現場から人がいなくなる未来を感じさせる、すごいロボットですね。

2020年のJIMTOFオンラインでも似たロボットを記事にしていますので、ぜひご覧ください(^^

バリ取りやワーク洗浄、測定までロボットにやらせる

もう一つご紹介するのがMATRIS controller。

ワークの取替だけでなく、バリ取りや洗浄、測定までロボットにやらせているので驚きですね。

手押し台車にロボットを搭載したMATRIS light

DMG森精機より引用 https://www.dmgmori.co.jp/products/machine/id=5897

MATRIS Lightは、手押し台車に人協働ロボットを搭載した自由に移動可能なロボットシステムです。作業者1名で手押し台車をご使用中の工作機械の前に配置するだけで、短時間でワークの搬入出を自動化することができます。使用しない時は移動させて、自動化が必要な時に必要な設備で利用できるため、多品種少量生産の自動化を短時間で実現し、オペレータが不在時の急な機械稼働でも自動化で生産をサポートします。

DMG森精機

こちらは、手押し台車にロボットが乗ったかたちのワーク取替ロボットです。

少量多品種生産では、常に自動化をするほどのロットが確保できるわけではありませんよね。

そういった場合、自動化が必要なときだけロボットを使い、必要ないときは動かして少量生産を行うといった使い方が可能です。

このようなタイプの方が町工場としては現実的な選択肢になりそうですね。

ブラザーのワーク交換ロボット「BV 7-870」

こちらはブラザーのワーク着脱ロボット。動画を見ると分かりますが、とてもおもしろい動き方をしますよね。

簡単さとコンパクトさが売りのロボットです。

こちらの動画ではOKKのものとは違い、パレットではなく直接ワークを交換していますね。

ですが誌面ではパレット交換式も推しており、パレットとのパッケージ化もできるようです。

OKKと同様に、もともと持っている機械に付加するかたちで自動化を導入できれば、大きいメリットが出そうなロボットですね。

いずれは加工現場から人が消える日も?

こういった情報を見ると、加工現場もロボット化が進んでいることを実感しますね。

特に多数ロット生産ではロボット化のメリットが大きく、人力によるワーク交換は時代遅れになりつつあります。

少量多品種生産でもロボットを活用する流れがきはじめていることから、20年後の加工現場の常識は大きく変わっているかもしれませんね。

とはいえ現状では、単品ものまでロボット化するのはまだまだ時間がかることかと思います。

今後さらなる技術革新があれば、私たちのような加工技術者の仕事もなくなってしまう未来が来るかもしれませんね・・・!

雑誌」「機械技術」このような加工に関する面白い情報が掲載されており、おすすめですのでぜひ読んでみてください(^^

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