オークマは知能化技術と称して、独自の技術で精度向上やびびり抑制、衝突防止など4つの機能をJIMTOFで展示していました。
今回はその中でも特に魅力を感じた2つの技術を紹介します!
アンチクラッシュシステム
ぶつかる寸前で自動停止してくれるシステム
アンチクラッシュシステムは、その名の通り”ぶつからないシステム”です。
動画のように、ぶつかる操作を行ってしまっても、自動で寸止めで停止してくれます。
工具や爪、ワークの形状のモデリングが必要
機械がぶつからないといっても、段取りごとに異なるワークや工具などの干渉物情報は機械に教え込んでやらなければいけません。
なので、工具の形状をモデリングし、どこにどの工具をつけているか、そして爪の形状のモデリング、ワークのモデリングや設置状態を機械に設定する作業が必要です。
まずは簡単モデリングという機能を使って工具の形などを自分で描き、それを仮想機械モデルに設置するという流れです。
私の使っているNC旋盤、LB3000EXⅡでも簡単モデリングは使うのですが、確かに難しくはありませんが、正確な形状を入力しようと思うとそこそこ面倒ではあります。
NC旋盤ではいらない機能
NC旋盤は2軸しかなく動きが単純なため、正直モデリングしている時間があったら干渉を気にしながらアンチクラッシュなしで機械を動かしたほうが速く加工できます。
はっきり言ってNC旋盤、特にY軸が無いものに関しては無用の長物です。
複合機ではかなり便利
複合機では、NC旋盤と比べて動きが複雑になるため、干渉のチェックポイントが多いです。
なので、おそらくですが複合機を扱うにあたってはかなり便利な機能になると思います。
動画の中でも、モデリング後に干渉チェックなしに機械を走らせていますが、そのようなことができると確かに効率も上がりそうですね。
加工ナビ(びびり制御)
びびりを減らす機能
加工ナビは、びびりの少ない回転数を自動的に計算し、勝手に回転数を変えてくれる機能です。
動画のように、エンドミルや内径バイトのびびりを減らすことができれば加工がかなりやりやすくなりますよね。
回転数をなるべく落とさずにびびりを制御してくれる
びびると回転数を落とすというのは基本ですよね。
こちらの記事でも解説したとおりです。
ですが、加工ナビではなるべく回転数を落とさずに、つまり加工スピードを落とさないように回転数を調整してびびりを減らしてくれます。
オークマの技術、スゴイです。
スゴイのですが、便利で素晴らしい技術である反面、熟練職人の技が必要なくなるようで少し寂しくも感じてしまいますね。
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