汎用旋盤を使ってアルミ板を円盤に加工する方法!

私の勤務先では、アルミの円盤を作るのに丸材から削り出す事もありますが、両面が仕上がっているアルミの板を買って、それを円盤に加工することもあります。

「板を丸にする」というのは少し応用的な加工になってきますので、ご紹介します!

NC旋盤でキー溝加工
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まずは板材をコンタで適当な丸に切る

まずはコンパスで印をつけて
このような10厚のアルミ板を円盤にします

まずは、上図のように、用意したアルミ板にコンパスで目的の径になるように円を描きます。

コンタでカット
コンタマシンでカット。当然切り口はガタガタ

次に描いた円に沿って、円の内側に入らないよう気をつけてコンタマシンでカットします。

もちろんこの時点では切り口はガタガタになっています。

このガタガタの切り口を旋盤で仕上げていきます。

樹脂の治具で挟んで外径を仕上げる

ガタガタの外径を仕上げたいのですが・・・

厚みはすでに仕上がっているので、外径を掴むことはできません。

そして穴もあいていないため、内開きの爪も使うことができません。

そこで活躍するのが樹脂製の治具です。

治具を使って外径を加工
赤で書いたものがアルミ板。治具で挟んで加工する。

図に矢印で示したような2つの治具をまず作ります。

1つ目の治具はただの樹脂製の円盤、そして2つ目はセンタ穴をあけた円盤です。

そして1つ目の治具をチャックに掴み、図のようにアルミ板を二つ目の治具で押さえて固定します。

この状態ではもちろん芯がでていませんので、トースカン等を使って大方アルミ板の芯出しを行います

あとは切り込みと回転数を小さくして、溝入れバイトや外径バイトで外径を加工するだけです。

このとき樹脂で押さえているだけなので、負荷をかけたら簡単にワークが動いてしまいます。

なるべく負荷をかけないように、特に切り込み量は低くし、慎重に加工を行いましょう!

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運営者プロフィール
TAKプロフィール空

 TAK(たっく) キカイネット代表。広島県出身愛知県在住の30代。地方国立大学を卒業後、新卒でインフラ系大手有名企業に就職。その後国家公務員総合職試験に合格するも辞退し、転職活動を経て総勢7人の零細町工場に転職。約10年間NC・汎用旋盤、マシニングセンタオペレータの仕事に携わる。身につけた加工技術を活かし、2020年より副業で技術情報を発信したサイト運営を開始。デザイナーである妻(小日向まどか)、その他スタッフとともに運営し「キカイネット」として月間PV数7万を超えるサイトに成長。フォロワー5400人以上を抱えるTwitter「旋盤工のTAK」も運営。技術継承問題やIT・WEB導入の遅れ、低い人材流動性等、問題の多い製造業を少しでも良くできるサイトを目指して鋭意運営中。

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NC・汎用旋盤技術
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