私の勤務先では、アルミの円盤を作るのに丸材から削り出す事もありますが、両面が仕上がっているアルミの板を買って、それを円盤に加工することもあります。
「板を丸にする」というのは少し応用的な加工になってきますので、ご紹介します!
まずは板材をコンタで適当な丸に切る
まずは、上図のように、用意したアルミ板にコンパスで目的の径になるように円を描きます。
次に描いた円に沿って、円の内側に入らないよう気をつけてコンタマシンでカットします。
もちろんこの時点では切り口はガタガタになっています。
このガタガタの切り口を旋盤で仕上げていきます。
樹脂の治具で挟んで外径を仕上げる
ガタガタの外径を仕上げたいのですが・・・
厚みはすでに仕上がっているので、外径を掴むことはできません。
そして穴もあいていないため、内開きの爪も使うことができません。
そこで活躍するのが樹脂製の治具です。
図に矢印で示したような2つの治具をまず作ります。
1つ目の治具はただの樹脂製の円盤、そして2つ目はセンタ穴をあけた円盤です。
そして1つ目の治具をチャックに掴み、図のようにアルミ板を二つ目の治具で押さえて固定します。
この状態ではもちろん芯がでていませんので、トースカン等を使って大方アルミ板の芯出しを行います。
あとは切り込みと回転数を小さくして、溝入れバイトや外径バイトで外径を加工するだけです。
このとき樹脂で押さえているだけなので、負荷をかけたら簡単にワークが動いてしまいます。
なるべく負荷をかけないように、特に切り込み量は低くし、慎重に加工を行いましょう!
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