
※情報を追記し、2025年の最新アップデート情報も併せてご紹介します!
今年も多彩な展示が目白押しのJIMTOF2024。その中でとりわけ目を引いたのが、日本ツクリダス社の「町工場専用」と大きく書かれた緑の紙袋!私がキカイネット開設当初からおすすめしてきた生産管理システム「エムネットくらうど」のものです。
「エムネットくらうど」は町工場専用のバーコード活用型の生産管理システムで、納期の抜け漏れを防ぎ、急な対応に慌てることなく業務を進められるのが特長です。また、工程の開始時間や終了時間を入力して勤怠管理が可能で、見積もり作成にも活用できるため、町工場で必要な生産原価の把握を手助けし、日々の業務効率を支えてくれる頼もしい存在です。
今回、実際にブースに立ち寄り、新機能について詳しいお話を伺うことができましたので、その情報を共有しつつ、私が感じた印象もお伝えします!


エムネットくらうどに搭載された4つの最新機能
チャット機能にファイル添付機能を追加
新機能の一つは、案件ごとのチャット機能に「ファイル添付機能」を追加したアップデートです!
もともとこのチャット機能は、案件ごとにLINEのようなやりとりができる便利なツールでした。
例えば、「この部分を重点的に測定してほしい」といった具体的な依頼や指示を、後工程の担当者に直接メッセージとして伝えることができます。この機能により、現場での情報共有や指示出しがスムーズになり、作業効率が飛躍的に向上していました。
そして今回、この便利なチャット機能に「ファイル添付機能」が加わり、さらに使い勝手が向上しました。これにより、以下のようなシーンでの活用が可能になっています。
- 写真データの共有:
例えば製品に打痕がついてしまった場合、その写真をスマホで撮影し、チャットに添付して案件ごとに共有できます。言葉だけでは伝わりにくい細かい情報を画像で残せるので、現場での問題解決が迅速化します。 - 図面や書類の共有:
変更された図面や仕様書などのファイルをそのままチャットにアップロードすることで、必要な情報をすぐに関係者と共有可能。紙ベースの管理や伝達の手間を大幅に削減します。
ファイル添付機能の活用方法はそれだけではありません。例えば、手書きで書いた加工ノウハウのメモの共有、検査報告データの共有など、工場運営の効率化をさらに加速させることが期待できます。アイデア次第で様々な使い方が広がりそうです!



ガントチャートの表示切り替えで見やすさ大幅アップ!
エムネットくらうどのガントチャートは、業務の工程を視覚的に把握し、町工場に必要な「ざっくり管理」に適した柔軟なスケジュール管理ができるように設計されています!
そんな便利なガントチャート機能が、アップデートによって表示切り替え機能を搭載し、さらに見やすくなりました。
この機能により、従来の「案件ごと」画面に加え、「工程担当者ごと」「機械名ごと」「工程内容ごと」の表示切り替えが可能になりました。
ガントチャートを使用する目的によって見やすい表示を選択することができるため、担当者ごとや機械ごとの空き状況、工程の進捗予定をひと目で把握できるようになりました。





「ざっくり管理」が可能な柔軟なガントチャート
エムネットくらうどの良さである柔軟性は、ガントチャートにおいても大いに活きています。従来からあった機能ですが、合わせてご紹介しておきます。
柔軟性が高いスケジュール設定
一般的なシステムでは、同じ日に複数の工程を重ねる形で計画を立てようとするとエラーが出てしまいます。工程が順次終了しないと次に進めない、という制約があり、「目安レベルの計画を立てたい」という現場のニーズにそぐわないものがほとんどです。
一方でエムネットくらうどのガントチャートは、その点が解消されているのがポイントです。同じ日付に複数の工程が重なるスケジュールも設定できるようになり、「この期間中にこの作業を進める」という目安レベルの計画が簡単に立てられます。これにより、担当者は柔軟に作業スケジュールを把握でき、現場として予定が大変組みやすいシステム設計になっています。

納期を過ぎた工程も設定可能
さらに、納期を過ぎた日付への工程追加が可能な点も大きな特徴です。他の多くのシステムでは、この場合エラーが発生してしまいますが、エムネットくらうどでは納期後に工程を追加しても問題ないため、トラブル対応や後処理が必要な際にもスムーズにスケジュールを修正できます。予期せぬ事態にも柔軟に対応できるため、現場での活用幅が広がります。
変更が全体に反映される便利さ
ガントチャートでスケジュールを編集すると、関連する他の画面にも自動で変更内容が反映される仕組みになっています。これにより、作業日程の変更が全体に行き渡り、チーム間での情報共有がスムーズになります。複数の画面を行き来して手作業で修正する手間を大幅に削減できるのは大きなメリットです。
2025年追記:カレンダー画面を見やすく設定できるアップデートも!
さらに、2025年のアップデートで「カレンダー」の表示設定が柔軟に行えるようになりました。
例えば、表示する列数を「1列 / 3列 / 5列」から選べたり、納期の表示形式を「最終納期一覧のみ / 工程納期一覧のみ / 両方」から選べたりなど、ユーザーに合ったカレンダー画面にカスタマイズできるようになっています。

伝票管理ソフト「board」と連携
伝票管理ソフト「board」との連携機能が新たに追加されました。この機能により、案件データを活用して請求書や納品書、発注書の作成がさらにスムーズになります。
そもそも「board」とは?
「board」は、見積書や請求書、納品書など、ビジネスに必要な書類を簡単に作成できるクラウド型の伝票管理ソフトです。案件単位での損益管理が可能だったり、未請求や未払いを防ぐ通知機能もあり、町工場にとっても大変便利なソフトです。これにより、日々の業務効率がアップし、経理や営業管理もひとつのシステムでカバーできます。
また、複数のデバイスやユーザーでリアルタイムに情報を共有できるため、社内の連携がスムーズに行えます。さらに、弥生会計やマネーフォワードといった会計ソフトとも連携可能で、工場全体の業務をシームレスに進めることができます。
そして最大の特徴がその安さ。執筆時点で月額税抜3980円で利用できます。

エムネットくらうどとboardの連携で実現する便利さ
新しく追加された「board連携」機能では、エムネットくらうどに入力された案件データをそのまま利用して、請求書や納品書、発注書を作成できます。例えば、以下のような操作が可能です:
- 案件データのスムーズな活用:
エムネットくらうどで登録した案件情報がboardに自動で反映されるため、手入力の手間が大幅に削減されます。 - 伝票作成の効率化:
納品書や請求書をエムネットくらうどから直接作成できるので、作業のスピードが向上。伝票作成ミスも防ぎやすくなります。 - 業務フローの一元管理:
案件登録から伝票発行、損益管理までを一貫して行えるため、業務全体の効率化が図れます。
エムネットくらうどの画面から直接操作することで、以下の画像のように必要な書類を簡単に作成できます。


エムネットくらうどは、バーコード活用や工程管理で町工場の日常業務をサポートしてきました。一方のboardは、伝票管理や損益管理、請求漏れ防止といった機能で経理業務を効率化しています。この2つが連携することで、工場の現場と事務作業をシームレスにつなぎ、よりスムーズな業務運営が実現します!
近日公表予定の新機能、◯◯と連携!?
さらに、大変便利な外部サービスとの連携機能が追加される予定です。具体的な詳細は近日発表される予定ですが、展示会ではその一端が紹介されました。
この新機能は単純でありながら非常に便利で、現状他のシステムにはない機能です。まだお伝えはできませんが、展示会で確認した内容によれば、ファイルをさらに見つけやすく、そして管理・共有しやすくする仕組みが実現しそうです。
正式に公表された際には、当サイト「キカイネット」でも詳しくお伝えする予定ですので、ぜひお楽しみに!
※以下の通り「Dropbox(ドロップボックス)連携機能」が公開されました!
2025年追記:ついに実装、Dropbox(ドロップボックス)連携機能!

前項で告知していた新機能「Dropbox(ドロップボックス)連携機能」が実装されました!
この連携機能では、チャットに添付されたファイルが自動的にDropboxに保存され、案件ごとにフォルダが整理・生成される仕組みとなっています。
つまり、何もしなくても、エムネットから案件登録したり、チャットでファイルをやりとりするだけで自動的にDropbox内に情報が整理されるということです!
実際に現場で加工業務に携わっている私の実感としても、図面へのメモや、加工ノウハウの記載されたファイル、トラブルの写真など、加工についての情報と案件の紐づけは管理システムにおいて最も重要なポイントの一つです。
これまでチャットをさかのぼって確認していた画像やノウハウなどのファイルも、Dropboxの案件ごとのフォルダ内に自動的に保存されるため、スマホやタブレットなどのデバイスからでも一発で確認し、共有などを行うことができます!
フォルダ構成も「顧客名/年/月/社内管理番号/バーコード番号」と自動的に体系化される工夫がされており、ファイルの所在確認や管理が格段にしやすくなると感じました。
操作性についても、Dropbox上でのプレビュー確認、検索、削除などの基本操作がエムネットくらうどのインターフェースから直接行えるため、便利な機能の恩恵を得たうえで、重複保存や無駄な削除作業などが発生しない仕組みが整っています。
製造業向けの生産管理システムでDropboxと連携できるというのは前例を聞いたことがなく、革命的に便利なアップデートだと感じています。特に追加料金も必要ないのにアップデートでどんどん進化していくのは、エムネットくらうどならではの非常に嬉しいポイントです。

まとめ:トータルでの効率向上を目指した新機能
以上、エムネットくらうどの4つの新機能についてご紹介しました。
エムネットくらうどはベンダー自身が町工場であることもあり、町工場専用に設計された生産管理システムとして、現場のリアルなニーズに応え続けています。
チャット機能のファイル添付対応、柔軟性が向上したガントチャート機能、伝票管理ソフト「board」との連携、そして新しく加わった「Dropbox連携」。どれも町工場全体の業務を円滑にするための実用的なアップデートです。
これらの機能を見ると、複雑で使い切れない機能を追求するのではなく、現場の作業、事務作業、そして経営全体と、町工場の仕事をトータルで見たときの効率向上を追求したものであることがわかるかと思います。
エムネットくらうどは、単なる案件管理システムではありません。継続率の実績が示す通り、町工場が抱える日々の課題の解決をトータルで支援する、頼れるパートナーのようなシステムです。これからもさらなる進化に期待が高まります!
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