本記事では、私が町工場へ一番おすすめできる生産管理ソフト「エムネットくらうど」をご紹介します!
この生産管理ソフト、なんと町工場が作ったものなんです。
日本ツクリダス㈱という金属切削加工を請け負う町工場が、自社で使うために試行錯誤の上作り上げたシステムです。
そのため他社のシステムより町工場に必要な機能に特化しているため、煩わしいよくわからない機能に惑わされることがなく、いらない機能によって価格が高くなってしまうこともありません。
エムネットくらうどについてはこちらの記事で以前紹介していますので、どんなシステムなのか概要のみご紹介しますね。
追記:生産管理システムのランキング記事を公開しました
製造業の中小企業に向けた全システムを私が見比べ、ランク付けした記事を新しく公開しました! こちらも参考になると思いますので、ぜひ合わせてご覧ください。
町工場のための生産管理システム
導入することで図面の進捗管理がかなり楽に!!
エムネットくらうどとは、町工場に特化した生産管理システムです。
導入することで誰もが納期と進捗をひと目で判断することができるようになるため、納期の遅れや焼入れ研磨などの外注による後工程忘れなどを大きく減らすことができます。
さらに作業完了等の入力をバーコードで行うため、事務のパソコンやipad等からどの工程を行っているかをひと目で判断することができます。
こんなシステムです!
上図のような、加工品を納期順で管理する表を作成し、焼入れ等の後工程の進捗状況や、納期の切迫度をリアルタイムで管理することができます。
この表は図面等の情報にも紐付いており、クラウド上のシステムなので事務室からはもちろん、スマホなどで出先からも確認することができます。
とにかく簡単に使えることが特徴で、管理ソフトに慣れていない職人さんでも入力はバーコードを使って簡単に行えます。
そして何より安い!他商品と比べて圧倒的なコストパフォーマンスです。
JIMTOF(展示会)でエムネットを触らせてもらいました!!
2年に一度の、国内最大の展示会JIMTOFにて、日本ツクリダスさんのブースにお邪魔し、角野社長直々にエムネットくらうどの説明をしていただきました!!
触ってみてわかったのですが、知れば知るほど面白い便利なシステムです!
エムネットくらうどの強みやシステムの内容を、私が聞いた範囲で解説しました!
進捗管理が得意なシステム
町工場での加工の仕事は、
・受注:生産管理
・受注中: 進捗管理
・受注後:分析
の3段階に分かれており、多くの管理システムは受注時の管理や受注後の分析にはオーバースペックといえるほどの機能がある一方、受注中の進捗管理に弱いとのこと。
例えば溶接などの後工程で不良が出て加工をやり直したりなど、イレギュラーな事案に対応できる管理システムはなかなかありません。
そういった、加工の進捗を管理する機能に特に強みを持っているのがエムネットくらうどということでした。
内容を知ると、その進捗管理が町工場の現場にとってとても便利なことが分かります。
状況がひとめで分かる進捗表が便利すぎる!!
エムネットでは下画像のような仕事の管理表をつくることができるということを先程記載しました。
特徴は、納期までどのくらいかによってわかりやすく色分けされている点です。
具体的には、工程納期が過ぎていると赤色、納期当日は青色、納期三日前は黄色になっています。
例えば下の例だと現在の日付が1月12日での表ですので、工程納期が過ぎているものが赤色で表示されているのがわかりますね。
表の順番は最終納期順になっています。
これなら「納期直前の仕事をやり忘れていた・・・」なんてことも防げます。
もう日報も不要!1品目ごとに詳しい情報も入力できる!
これだけで便利ですが、各仕事のさらに詳しい情報を表示することもできます。
具体的には・・・
・どんな順番でどんな工程があるか
・誰がいつどのくらいの時間をかけたか
・どのくらいの数量を加工したか
これ、そのまま日報の内容ですよね。
日報をひと目で分かるように整理し、簡単に入力できるようにしたものともいえます。
下画像は、私が展示会で見せてもらったものです!(説明のためペンで書き加えています)
文字が小さいのでクリックして拡大いただけるとわかりやすいと思います。
一つのボックスが各工程です。「材料注文」「材料切断」「焼入れ」「旋盤」「研磨」「検査」「在庫」と5つの工程が設定されています。
例では6工程が設定されていますが、管理の必要に応じて実際には「焼入れ」「旋盤」「研磨」の3つだけを設定するといった使い方もできます。
各工程を見ると、誰が、何時から何時まで何個作ったかという情報も記録されていますね。
このように、日報の情報をエムネットに集約することができるんです!
図面はバーコードで管理!!
こういった案件(図面)ごとの情報は、バーコードに紐付いています。
下に掲載した写真のように案件ごとのバーコードは簡単に発行、印刷ができるため、バーコードを図面に貼っておくだけで案件の管理が可能です。
同じように、製品在庫にバーコードを貼っておくことで、その在庫がどのお客さんからの仕事で、どの図面を誰が何時間かけて作ったものかを全て記録しておくことが可能です。
それだけでなくエムネットくらうどでは入力作業にもバーコードが活用されており、エムネットとバーコードは切り離せない存在といえます!
入力が簡単なのがエムネットの良さ
ご説明したような納期順の工程表があれば大変便利なのは容易に想像がつくかと思います。
ですが、こういった工程表を作るためには、当然ですが各作業者が入力作業を行うことが必要になってきます。
そこで出てくる不安が、「作業者は今までやっていた加工の仕事に加えて入力業務が増えることになるため、業務効率の低下につながるんじゃないか」というものです。
ですが、エムネットくらうどを導入しても、今まで図面に作業時間や作業者を記載していたものがバーコード読み取りに置き替わるだけです。そのため加工現場での作業自体は全く変わらない、むしろ作業量が減る場合も多いくらいです。
実際余計な仕事を増やしてしまう管理システムも多い中、エムネットくらうどは町工場がつくったシステムですので、その点にこだわりを持って考えられています。
案件登録の入力方法はこんな感じ!
案件の登録について、その簡単さに驚いたのでさわりだけ説明しておきます。
かんたん登録ボタンから、納期などを入力するだけ
下画像の「かんたん登録」ボタンから、「納期・品名・数量」を入力。これで終わりです!
バーコードを活用することで、入力をさらに簡素化することができます。
案件ごとの各工程の登録作業も、同様の簡単な入力で行うことができます。
展示会でもとても簡単な入力作業で、旋盤とミーリングの2つの工程を作ってもらいました!(下画像)
これだけ簡単な入力作業で納期管理・工程管理が行えるため、使う人にスキルは必要なく、大変扱いやすいソフトだと感じました。
バーコードの活用が便利すぎる!
超簡単登録!一旦バーコードだけ発行することも!
急ぎの図面、例えば「明日の昼に取りに行くから!」というような急な依頼の場合もありますよね。
私の勤務先でも、2時間で仕上げなければならないといったような超特急の仕事が入ることがあります。
そんなときに、図面情報をシステムに登録していたのではワンテンポ現場に図面を渡すのがおそくなりますよね。現場では段取りの都合があるので、急ぎの仕事は一刻も早く図面が欲しいものです。
エムネットくらうどではそういった事態も想定内で、まず「バーコードだけ発行しておく」ということが可能です。(下画像)
下画像の例では3枚の何も情報を入力していないバーコードを3つ出力しています。
このようにまずバーコードを発行してそれを図面に貼って取り急ぎ現場に渡し、あとからゆっくり情報を入力することができます。
これなら急ぎの仕事にもすぐに加工に取りかかれて大変便利ですね。
作業者・時間などの記録にもバーコードを活用
作業者の名前もバーコードにすることができ、入力作業を簡略化できます。
紙の管理だと作業時間などを図面に記入しなければなりませんが、エムネットくらうどであればバーコードを使って簡単に作業時間を記録することができます。
在庫管理にものすごく便利
バーコードの使い方は図面に貼るだけではありません。
在庫にバーコードを貼っておくことで、その在庫がどの顧客のどの図面のもので、誰がいつどのくらいの時間で作ったかを全て管理することができます。
これは他のシステムにはない大変便利な活用方法だと感じました。
新機能「チャット」が革命的!
エムネットくらうどは、追加料金無しでアップデートが行われています。
最近のアップデートで追加された新機能「チャット」が革命的な機能ですので、ご紹介しておきます。
上の画像のように、案件ごとにLINEメッセージのようなチャットを行うことが可能です。
この機能で、例えば「この部分を重点的に測定してほしい」といったことなどを、後工程の人にメッセージとして残しておくことができます。
「案件ごとに」というのがポイントで、他のシステムでは案件ごとにメッセージを残せる機能はありませんでした。
メッセージはログが残るため、トラブルなどの相談は次回同じ仕事が入ってきたときも活用することができ、大変便利です!
料金が安いのが一番のポイント!!
エムネットくらうどの一番の特徴がその料金の安さです。
100万円以上の初期費用がかかるシステムが多い中、エムネットくらうどは36万円の初期費用しかかかりません。
百万円だと、万が一社内でシステムがうまく回らなかったときに厳しい金額ですが、36万円なら導入が頓挫しても傷は浅いです。
さらに維持費は月額5万円ですが、これは生産管理システムとしては破格の安さです。
この料金体系がエムネットくらうどの一番の強みで、おすすめできるポイントです。
※執筆時点の情報です。最新情報は、こちらの公式ホームページをご覧ください。公式HP内に料金も明記してあります。
日本ツクリダス㈱の活用事例
Webサイトがリニューアルされた中で、特に日本ツクリダス㈱内でのエムネットの活用事例がイメージがわきやすくわかりやすかったため、エムネットくらうど公式HPより抜粋して紹介します。
仕事のキャパ・進捗の把握ができる
お客さんから忙しいときに特急の仕事の相談をされることがありますよね。
そのときにわざわざ現場に仕事のつまり具合を聞きに行かなくても、エムネットを見るだけで「やれる・やれない」の判断が誰でも即座にできます。
また「最短でお願いしたいんだけどいつできる?」といった質問があった場合も、すぐに納期の目安を答えることができます。
同じように、焼入れ研磨など複数工程があってもすぐに確認できるため「この部品、いつになりそう?」といった質問にもすぐに答えられます。
図面のデータ管理
お客様からお預かりする図面は紙のものと、PDFなどのデータと両方があります。
お預かりした図面はもちろん製造で利用をして、ファイリングをして保管をするのですが、前回発注をもらった仕事の図面なんだけど・・・という問い合わせがあった時に探すのは大変で手間がかかります。
日本ツクリダスではM:netにすべて図面をデータで保管しているので、問い合わせがあった場合でも、すぐに図面を探すことができます。ファイル管理としてもM:netは活躍しています。
納期遅れの発生を未然に防ぐ
日本ツクリダスでは、検査の部門があり、検査部門が発送などの出荷業務を担当しています。
製造として一番最後の工程を担う部門になるため、常にM:netで案件の確認をして、どんな製品の検査の仕事がくるかを常に把握しています。そのなかで、納期が遅れそうな仕事や、優先して作業をしたほうが良い仕事について、製造部門に声掛けをして確認をしています。
M:netを通じて部門間で協力を行うことで、安定して仕事を行うことができています。
他にもエムネットくらうどは、最新の仕事の情報を納期順に表示することで、現場で加工技術者が仕事の計画を立てるために活用されたり、現場と営業が進捗を確認しあうために活用されています!
社用車の管理や消火器の管理、バーベキューにまで活用!?
エムネットくらうどはその特性上、仕事の案件管理以外にも活用できます。
開発元の日本ツクリダス社は以下のようなことにも活用しているそうです。
・社用車の管理―使用者・使用時間等の記録に。
・消火器の管理―消火器にバーコードを貼り、交換時期などの管理に活用
・社員の記録―新入社員の試用期間などの管理に活用
他にも、下記リンクのようにバーベキューにも活躍しているそうです!!
開発者インタビューも面白い!
開発者インタビューでは日本ツクリダス㈱の角野社長がエムネットくらうどの開発に至った経緯について書かれています。
町工場にはあるあるな苦労、それを解決するための試行錯誤があったことがわかり、面白いインタビューになっています。
町工場が管理ソフトを導入するなら他社製品とも比較検討を。
管理ソフトとなると、どうしても導入費用・維持費が高額になってしまいます。
その中でエムネットくらうどは町工場に必要な機能だけに特化したことで導入しやすい価格を実現しています。
とはいえ、管理システムには様々なものがあり、自社に合ったものがエムネットくらうどとは限りません。こちらの他のシステムとのランキング記事も参考にしていただいて、他のシステムも選択肢に入れつつ、貴社に合ったシステもを選べるとベストですね。
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