低価格の生産管理システムを徹底調査!!初年度100万を切る3システムを解説!

生産管理システムを導入したいが、予算がない」「システムをうまく活用できるかわからないのに初期投資が大きくなるのは不安」「かといって、安いばかりで有効に使えないシステムも困る

生産管理システム導入にあたって、これらは町工場にとって常につきまとう悩みですよね。

システムの価格は、生産管理システムを導入するうえで非常に大切なポイントです。

私は、金属加工技術者、そしてメディア運営者の立場から製造業に携わる中で、町工場に関わる様々な管理システムを調査してきました。

その結果、半数以上のシステムは初年度費用だけで100万円以上かかるということが分かりました。なんと中には初年度1000万を超えるものもあるくらいです。

実際に加工技術者として働く現場目線からはっきりと言えますが、よほど大きい規模でない限り、町工場にはそんな高価なシステムは必要ありません。

多額のお金をかけて導入しても結局ほんの一部の機能しか使用していなかったり、機能が多いがゆえに扱いが難しく、社員に浸透しなかったなど、活用しきれなかった事例も複数目にしてきました。そんな可能性があるのに大金を用意することは、事業規模にもよりますがリスクが大きすぎます。

そこで、これまで調査してきた10以上のシステム(ご紹介する3製品の他、Smart F、IB-Mes、鉄人くん、UM SaaS Cloudその他複数)で、初年度100万を切ってくるシステムに絞り、ご紹介します。なんとこの条件を満たすのはたったの3システムだけです。おすすめ順にご紹介していますので、ぜひご参考にしてください。

低価格な生産管理システム3選

エムネットくらうど

公式HPはこちら

まずは、皆様が最も気になっているであろう、一番のおすすめの低価格生産管理システムをご紹介します。

それはエムネットくらうどです。

エムネットくらうどは、旋盤やフライス加工などの金属加工を行う町工場である日本ツクリダス社が制作・販売している生産管理システムです。
日本ツクリダス社は、金属加工や生産管理システムの他に、印刷物やWebサイトのデザイン制作を通じて、町工場のブランディングをサポートする事業も展開しています。 

比較的規模の小さい町工場でありながら、以下の受賞実績があり、テレビや新聞での掲載実績も多く、信頼できる会社です。受賞実績:「全国中小企業クラウド実践大賞2021にて近畿総合通信局長賞」「経産省主催DXセレクション2024にて優良事例選定」

展示会で私自身が社長にお会いして直接システムの説明を受けたこともあり、とても信頼できる印象を持ったことも大きいです。

システムの内容としては、納期管理、工程管理、加工時間の管理をメインとした生産管理システムです。

その特徴は、バーコードを使った便利さと、町工場に有用な機能のみに絞った扱いやすさです。

特に管理システムを複雑化させる”マスター登録”を省いたシステムになっているため、大変扱いやすく仕上がっています。

詳しい内容は下に掲載した記事と、公式ホームページからご覧ください!

エムネットくらうど公式HPはこちら

価格について

本記事のテーマである価格の優位性はエムネットクラウドの大きな特徴の一つです。

オプションをつけなければ50万円以下の低価格で導入できる、生産管理システムとしては破格の値段です。

また、月額料金も大変導入しやすい価格になっています。

この金額であれば、万が一システムが会社に合わずに解約することになったとしても、大きな痛手にはなりません。

具体的な金額については公式HPにて明記してありますので、最新の情報をご覧ください。

エムネットくらうど公式HPはこちら

こんな方におすすめ

システムが扱いやすさを重視しているため、町工場であればどのような会社にもおすすめできますが、特におすすめできるのは以下の方になります。

  • 予算は抑えたいが、効果的な生産管理を行いたい方
  • 中小企業の町工場
  • バーコードを使った生産管理を行いたい方
  • 複雑で過度に多機能なシステムが必要ない方

ものレボ

次にものレボをご紹介します。

こちらは、カラフルで見やすいデザインが特徴的な、納期管理と工程管理を主体としたシステムです。ガントチャートが標準機能でついているのも良い点です。

販売元は、ものレボ社です。受賞歴についてはエムネットくらうどに及びませんが、「MITANIビジネスコンテスト2018」で最優秀賞・優秀賞を受賞し、メディア掲載実績も多く、会社としての信頼性は十分かと思います。

内容は、以前書いたランキング記事に掲載していますのでぜひご覧ください。

特に参考になる、客観的な口コミ情報を以下に掲載しておきます。悪い口コミについては、転職口コミ情報サイトのものです。2020年の古い情報ですが、検討される際は気をつけておくと良いでしょう。

価格について

ものレボの価格は、執筆時点で初期費用ゼロ円、1人につき月額9,200円です。

初期費用ゼロ円と聞くと一月目の解約だと1ヶ月分の料金しかかからないように感じますが、1年ごとの契約ですので、1年分の金額がはじめに一括でかかってきます。

つまり10人での利用でしたら1年分の料金92万円をまとめて支払う必要があるということです。

人数課金ですので、6人未満の少人数で使用する場合は特にメリットがでてくる料金体系です。

こんな方におすすめ

  • ガントチャート機能を低価格で使用したい方
  • 6人以内の、少人数の町工場
  • システムの見栄え、デザイン性を重視する方

逆に、6人を超える人数の多い会社では、エムネットくらうどと比較して割高感がでてきますので、しっかり比較検討を行うようにしましょう。

Brisk

㈱Briskの生産管理システム。個人開発でありながら本格的。

次にご紹介するのは、Brisk社の生産管理システムです。

このシステムの特徴は、なんと低価格をこえて無料であることです。

無料でありながら、受注管理、工程管理、在庫管理等の機能を備え、本格的なシステムに仕上がっている印象で、代表者が熱意を持って制作しているのが伝わってきます。

また、パートナー企業を通すことでサポートなども受けられる有料版もあり、そちらを使用するのも良いでしょう。(執筆時点で、有償版でも使用できる機能は無償版と同じになっています。)

一方で、ほとんど代表者様が個人的に開発したシステムで、開発規模が小さすぎるため安定性に不安が残るシステムでもあります。

受賞歴やメディア掲載実績も見つからなかったため、客観的な信頼性についても、先にご紹介した2社には劣ると言わざるをえません。

システムを長く使いたい場合、このシステムが最適かどうかを慎重に検討する必要があります。

→「株式会社Briskの無料生産管理システム」の公式ホームページを見る

Brisk社の生産管理システムについては、こちらの記事でもう少し詳しく解説しています。

価格について

無償です。

導入前に1~2時間のリモートでの説明も無料になっています。

それ以上のサポートについては以下の通りです。

  • 月に 5時間程度のサポート 2万円
  • 月に10時間程度のサポート 4万円

カスタマイズ料金:5,000/時間

こんな方におすすめ

  • とにかく費用を最大限抑えたい方
  • 自力で調べるなどして運用する時間と自信がある方
  • 短期間しかシステムを使う予定がない方
  • 勉強として生産管理システムを試したい方

比較表

本記事でご紹介した3社を比較表にまとめました。ぜひご活用ください。

「町工場」を超える規模になると、予算を上げるべき

本記事で掲載したのは、初年度100万円を切る低価格の生産管理システムです。

従業員数100名を超えるような規模になってくると、管理したい項目も複雑化し、システム部門を設けることもできるため、本記事でご紹介したもの以外のシステムが最適解になる可能性も十分あります。導入費用が大きい多機能のシステムも含めて検討したほうが良いでしょう。

結局どれがおすすめ?

本記事では、「エムネットくらうど」「ものレボ」「Brisk」の3システムをご紹介しました。

これらの中では、エムネットくらうどが頭ひとつ抜けている印象です。

エムネットくらうどは私自身がシステムに触ったことがありますが、低価格だからといって機能が足りないといった印象は全く無く、むしろ解決できる課題の多さや、サポートやアップデートが手厚いことに驚きました。特に町工場にはこういったシステムが最も適していると思います。

今回は価格が載っていなかったっため記事内に入れませんでしたが、ユーティー・ソリューション社の”鉄人くん”も初年度100万を切ってくる可能性が高いと思っています。興味のある方は選択肢の一つに含めても良いでしょう。

どれを選ぶにしても、最適解は事業者ごとに違いますので、なるべく多くの選択肢を検討した上で決めるのがおすすめです。

まとめ:低価格でも良い生産管理は可能!

生産管理システムの導入を検討する際、価格や機能のバランスが重要です。

本記事では、低価格でおすすめの生産管理システムを紹介しました。特に「エムネットくらうど」は、町工場に特化した使いやすさと価格の優位性で高く評価されています。

他にも「ものレボ」や「Brisk」といったシステムがあり、それぞれに特徴とメリットがあります。どのシステムを選ぶにしても、自社のニーズに合った機能を見極め、最適なものを選ぶことが重要です。

効果的な生産管理は、お金をかければできるというものではありません。

システムの運営先に任せきりにするのではなく、自社に必要な機能を見極めながら主体的に導入していくことで、価格にも妥協することなく効果的な生産管理の実現に近づくはずです。

この記事が、皆様の生産管理システム選びの参考になれば幸いです。ぜひ、コメントで他の低価格のおすすめシステムがありましたら教えてください!

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