穴あけと旋削加工、両方の加工ができる工具があったら便利だと思いませんか?
それを可能にしたのがタンガロイのタングボアミニ(TungBore mini)です!
twitterで見つけてかなり実用性の高い面白い工具だと思ったので紹介します!
こんな加工ができる
まずはこちらの動画をご覧ください
このように穴あけ加工と内外径加工を一本の工具でできてしまうんです!
可能な加工の種類
先程の動画に合ったように、まずは正転で穴あけと内径加工が可能です。
さらに主軸を逆転させることで、外径加工も可能な工具になっています。
びびらず内外径加工が可能な突出し長さ(L/D2.25)
タングボアミニは、ミニというだけあって穴あけ工具にしては短い突出し長さです(L/D2.25)。
突出し長さが短くなっている理由は、内外径加工でびびらせず加工するため。
加工範囲は狭いながらも、快適に加工できる長さになっています。
穴あけ時、穴底をほぼフラットに加工できる
もう一つの特徴として、穴あけ加工時には画像のように穴底が175度と、ほぼフラットな面に仕上がります。
通常のUドリルのように穴底に凹凸が残ることがないため、その後旋削で完全に平らな面にする際もやりやすいです。
ツール本数を少なくできる
タングボアミニを導入する最大のメリットがここではないでしょうか。
通常小径の内径を仕上げるためには、1.心もみ→2.穴あけ→3.内径加工と3本の工具を使って加工を行わなければなりません。
ですがタングボアミニを使えばコレ一本で事足りるため、通常NC旋盤では12箇所しかないツールの取り付け場所を節約することができます。
ツールを多く使うような複雑な加工でも、取り付ける場所がなくなるということが起こりにくくなります。
また本数が減る分ツール交換時間も大幅に短縮できますね。
サイクルタイムを短縮
単品ものではもちろんですが、中ロット以上の加工でも効果を発揮します。
複数の加工を一本の工具で済ませられるため、NC旋盤のタレットを回す時間をなくすことができ、サイクルタイムを短縮することができます。
タングボアミニのデメリット
もちろんいい点ばかりではありません。
一番のデメリットは深穴の加工ができないことです。
2.25Dしか加工できないため、例えばφ10のタングボアミニでM12タップ深さ24の下穴を開けようと思っても、残念ながら長さが足りません。
2.25D以内の浅い穴でのみ効果を発揮する工具ということは念頭においた上で購入を検討する必要がありますね。
加工可能材種は?
タングボアミニのインサートは1種類、AH725というコーティングのもののみです。
ですがこのインサートで、画像のように鋼だけでなくSUS304などのステンレスも加工することができます。
大きさのラインナップは4種類
ラインナップは4種類です。
穴径φ10,φ12,φ14,φ16のものがあります。
いずれもL/D2.25ですので、加工頻度の高い径、深さのものを選べば良いと思います。
検討の価値あり!
私もひと目見てあったら便利そう!と思った工具の一つです。
こちらのツイートのように、導入してうまく活用している方もいらっしゃいます。
興味があったらカタログを見てみても良いかもしれませんね。
コメント