旋盤で公差範囲0.005mmの公差を加工する際のポイントを解説!

旋盤では、例えば0~+0.005のような、公差範囲0.005以内の大変厳しい公差を加工しなければならないことがあります。

こういった厳しい公差を加工する際のポイントを、φ8(0~+0.005)外径加工を例に解説します。

当サイトでは、無償にてものづくり職専門の転職支援サービスを行っています。
当サイト提携サービス「ものづくりエンジニア専門転職サイトメイテックネクスト」のご案内
メイテックネクスト公式HP→(https://www.m-next.jp)よりお申し込みください。
当サイト管理人TAKに転職相談
お問い合わせフォームよりご相談ください。

当サイト転職サービス一覧
●「ものづくりエンジニア専門転職サイトメイテックネクスト」のご案内
私も実際に使った信頼できるサービスです。公式HP→(https://www.m-next.jp)よりお申し込みください。
当サイト管理人TAKに転職相談
お問い合わせフォームよりご相談ください。

正確に測定できる測定器を用意する

まずは、0.001mm台の測定が可能な測定器を用意しなければなりません。

通常のマイクロメータでも不可能ではありませんが、目盛りの十分の一の値まで正確に読み取らなければならないため測定が難しいです。

そのためデジタルのマイクロメータを使うことをおすすめします

デジタルであれば0.001㎜単位で目盛りが表示されるため、簡単に測定値を読み取ることができます。

アナログマイクロ
通常のマイクロメータだと読み取りがかなり難しい(画像はミツトヨより)
デジタルマイクロ
デジタルマイクロメータ。これなら0.001㎜単位で簡単に読み取れる(画像はミツトヨ)

測定器を校正する

マイクロメータの校正は、今回のように正確な測定が必要な加工を行う場合は必ず行いましょう。

マイクロメータの掃除をしっかり行い、誤差は0.001mm以内に収める気持ちで、丁寧に校正しましょう

相手先の測定環境を把握し、その環境で公差に入るように加工を行う

公差範囲が0.005㎜となると、温度の変化で寸法が動いて簡単に公差を外してしまいます。

温度の変化でどのくらい金属の寸法が動くのかについてはこちらの記事でまとめています

鉄でしたら100㎜で10℃変化したときに0.012mm寸法が動くので、例えばφ30であれば、10℃で0.003mm動きます

これでは今回のように厳しい公差では測定環境の温度が違うだけで簡単に公差を外れますよね。

なので、納品先の測定環境や組付け環境、機械の動作環境などを確認し、どの温度で寸法が出るように加工すればよいのか確認を取っておきましょう

特に指示がなければ、20℃が国際規格での標準温度になっていますので、20℃で寸法が出るように加工を行えば大丈夫です。

スコッチで仕上げる

スコッチ

旋盤という機械の性質上、バイトの芯高が完璧に合っていないと入れた寸法通りには削れません。

芯高のズレによって寸法は通常はプラスめになりますが、様々な要因で公差の真ん中を狙た結果、マイナスさせてしまって不良になるということも十分あり得ます。

そのため、仕上げたい寸法の+0.005mmほどを狙って仕上げ、スコッチで磨いて公差に入れることをおすすめします。

当然ですが、スコッチ磨き作業は絶対に軍手をつけて行わないようにしましょう。巻き込まれます。

ここで注意してほしいのが、スコッチで磨くだけでも温度が上がってしまうことです。

スコッチで磨いた後はクーラントで冷やしてから測定を行うようにしましょう。

これで間違いなく公差に入れることができます。

「キカイネット」転職支援サービス

当サイトでは、ものづくりの仕事の楽しさを伝える活動の一環として、無償にて、下記ものづくり職専門転職支援サービスを行っています。

●当サイト提携サービス「ものづくりエンジニア専門転職サイトメイテックネクスト」のご案内
メイテックネクスト公式HP→(https://www.m-next.jp)よりお申し込みください。
当サイト管理人TAKに転職相談
お問い合わせフォームよりご相談ください。

○関連記事

こんな加工がNC旋盤でできる!!

キー溝、六角穴、トルクス、ギヤ…こんな加工が、動画のようにNC旋盤で簡単にできるってご存知でしたか?
これは「ブローチング」と呼ばれる加工方法で、使われているのはドイツ・HORN(ホーン)社の工具です。
HORN社は溝入れに特化した高剛性工具のメーカーとして海外で広く知られており、ブローチング工具以外にも多くの工具を揃えています。
溝入れに関しての困りごとなら何でも解決できると思えるほどのラインナップですので、気になる方はぜひカタログをご覧ください。
ノーリスクで工具を試してから購入できる「有償サンプル」というサービスも実施中です!
また、私が特におすすめする工具をこちらの記事でご紹介していますので、ぜひご覧ください(^^

インプラス社のエンドミル、この性能で安すぎる・・・。

こちらの動画、被削材はS50Cです。アルミじゃありません。もちろん倍速再生でもありません。
ものすごい性能のエンドミルですよね。
これだけの性能を持ったエンドミルですが、おそらくあなたがいつも使っているものより安いです。
使われているのはインプラス社の「FUZINE」。高コスパでキカイネットおすすめNo.1のエンドミルです。
高精度なのはもちろんのこと、根もとに近づくほど溝が浅くなる変則芯厚で剛性を高めた上、不等リード採用でびびりにくく、ドリルのように垂直の穴あけも可能な高性能エンドミルです。
コーティングも、動画で使われている"Ocean Blue"やSUS304も難なく削れる"HIBRID"をはじめとした3種類から選べます。
価格が気になった方はこちらのバナーからインプラス社のカタログをご覧ください!きっとその安さに驚くと思います

インプラスカタログ

インプラス社のエンドミル、この性能で安すぎる・・・。

こちらの動画、被削材はS50Cです。アルミじゃありません。もちろん倍速再生でもありません。
ものすごい性能のエンドミルですよね。
これだけの性能を持ったエンドミルですが、おそらくあなたがいつも使っているものより安いです。
使われているのはインプラス社の「FUZINE」。高コスパでキカイネットおすすめNo.1のエンドミルです。
高精度なのはもちろんのこと、根もとに近づくほど溝が浅くなる変則芯厚で剛性を高めた上、不等リード採用でびびりにくく、ドリルのように垂直の穴あけも可能な高性能エンドミルです。
コーティングも、動画で使われている"Ocean Blue"やSUS304も難なく削れる"HIBRID"をはじめとした3種類から選べます。
価格が気になった方はこちらのバナーからインプラス社のカタログをご覧ください!きっとその安さに驚くと思います

インプラスカタログ
町工場にこそ必要な管理ソフト「エムネットくらうど」

明日納期だからと製品を検品したら、「
やばい、焼入れ持っていくの忘れてた!!
結局間に合わなくてお客さんに迷惑をかけた。
急ぎの図面、事務処理をしてから現場におろしたら「今更図面を渡されても困る。もっと早く渡してくださいよ!」と現場からの声。 現場の立場にいる私ですが、このどちらも経験があります。
こんなトラブルを解決する管理システムを紹介させてください。 このシステムなら、焼入れ研磨などの工程管理は一目瞭然ですし、図面はバーコードを貼るだけですぐに現場におろせます
それを町工場でも導入しやすい低価格で実現できるのがエムネットくらうどです。
日本ツクリダス(株)のソフトで、社長ともやり取りをしましたが信頼できる会社さんです
自信を持っておすすめしますので、気になった方はこちらのバナーから金額などの詳細をご確認ください!
↓↓↓
エムネットバナー
NC・汎用旋盤技術
キカイネット

コメント